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壁量計算と構造計算の違い

こんにちは。企画営業室の山本です。

今回は、壁量計算と構造計算の違いをお伝えしたいと思います。

現在日本において木造住宅の耐震性の確認方法は 以下の3つの方法があります。
1:簡易(壁量)計算
2:性能評価(品確法)による壁量計算
3:構造計算(許容応力度計算

そして「耐震等級」の評価は、
「2:性能評価による壁量計算」か「3:構造計算」
の どちらでも良いことになっております。

それぞれの検証の違いをお伝えしますと、

【壁量計算】
建物の横軸、縦軸で耐力壁の量が十分かどうかを検証する

【構造計算(許容応力度計算)】
建物にかかる固定荷重や積載荷重に地震などの長期荷重、
及び短期荷重を想定し部材(構造部材)の内部に生じる抵抗力を計算する

何となくでいいのですが、同じ耐震等級のランクであっても
体力に違いがありそうだと感じて頂けましたか・・・?

とある物件で、国土交通省や国立の建築研究所、東京大学大学院の研究成果を
もとに製作した木造住宅の解析ソフトwallstatによる検証が行われました。

その結果、建築基準法による壁量計算の耐震等級1の1.63倍が
構造計算の耐震等級1という結果。

また、「壁量計算」で導かれる耐震等級3は、
「構造計算」で導かれる耐震等級2よりも弱い
と結果が出ています。

では、壁量計算で「余分を見て壁を多く配置すると安心でしょうか?」

いえ。そのような単純なものでもありません。
何故なら、壁量計算では一定の壁の枚数を確保しただけであって、
地震により力が偏ってかかった際の耐力までは
簡易な壁の枚数だけ計算出来ないからです。

2年後の2025年、4号特例の見直しがあります。
一定以上の規模が大きい建物は許容応力度計算が義務になりましたが、
2階建ての一般住宅規模の場合の耐震性の確認方法は、
従来通りの壁量計算も使用可能のようです。

結局、従来通り、自ら学び安全な構造を選択するしかない!!
ということになりますので、
これから家を建てられる方々は 参考にして頂ければ幸いです!